日本歌人2020年1月号 2/2
今月から始まった特集連載は「『梁塵秘抄』を読む」(馬場光子)。今回は、子どもの遊び、遊女…等「遊び」の歌から今様の魅力を探っています。
「今様の魅力は、これを歌い出したその時点で歌い手その人が主格となり、無心に遊ぶ子どもに相対して、本来この私はどう生きるはずの者だったのかという命題に向かい合う、そんな普遍性にある」
という視座を読んで、俄然興味がわいてきました。また、茂吉や白秋の歌にもつながっていたことも初めて知りました。
で、ネットでもあれこれ見ていくと俵万智の梁塵秘抄の書評を発見。歌の引用も同じ箇所。
https://allreviews.jp/review/746
自分にひきつけて読むとますます作品が身近に感じられます。
そこで現代語訳も読んでみようと手にしたのが光文社古典新訳文庫。
https://www.amazon.co.jp/dp/4334752306/
演歌調の現代訳?!TalkBackで音声に変換して聞いたのでその驚きはなおさらでした。
最後に「遊び」について、昔読んだ白川静の『文字逍遥』の一文をメモ。
「遊ぶものは神である。神のみが遊ぶことができた。【遊】は絶対の自由と豊かな創造の世界である。それは神の世界に外ならない。この神の世界と関わるとき、人もともに遊ぶことができた。」
わかりそうでわかりにくい、ずっと気になっていた一文。『梁塵秘抄』に通じるものがありそうなので残しておきます。
これからの連載が楽しみです。